4月新設住宅着工戸数、5カ月連続で前年割れ

2009年 05月 29日 15:47 JST
[東京 29日 ロイター] 国土交通省が発表した4月の新設住宅着工戸数は6万6198戸で、4月としては過去最低水準に落ち込んだほか、5カ月連続の前年割れとなった。

 前年比は32.4%減で、2007年10月(35.0%減)以来の下落率となった。季節調整済み年率換算は77万9000戸。国土交通省は住宅着工の先行きについて「雇用所得環境の悪化などから、当面厳しい状況が継続する」との見方を示している。

 ロイターの事前調査では、住宅着工戸数の予測中央値は前年比22.1%減、年率換算の予想中央値は90.0万戸で、発表結果は予想を下回った。住宅着工は、持家、貸家、分譲住宅ともに減少した。

 分譲住宅のうちマンションは、4カ月連続で前年を下回った。国土交通省では、雇用所得環境の厳しさに加え、マンションの在庫調整局面が継続するなかでは、着工を抑制する動きにつながりやすい、としている。

 住宅着工に1カ月程度先行すると言われる建築確認交付件数は前年比20.3%減で、3月(17.7%減)よりマイナス幅が拡大した。

 大手50社の建設工事受注額は、前年比25.9%減で、6カ月連続で減少した。民間工事は不動産業、製造業などが減少。公共工事の前年比は2カ月連続で増加した。

 (ロイター日本語ニュース 寺脇 麻理)