イタリア中部地震、甘い建築基準に怒りの声

2009年04月09日 11:41 発信地:ラクイラ/イタリア
【4月9日 AFP】イタリア中部で6日未明(日本時間同日午前)に発生した大地震で、震源に近いアブルツォ(Abruzzo)州の州都ラクイラ(L'aquila)では、中世の建物が残る一方で現代の建物が軒並み倒壊し、建築基準の甘さへの怒りが噴出している。

 地震では、数年前に建てられたばかりの病院が倒壊するという事例もあった。検察当局は、こうした被災地域の一部について、建築安全基準に関する聞き取り調査を開始した。

 イタリアの当局は、違法な建築が行われている実態を、長年放置してきた。建築基準を順守しないことで知られるマフィア・ビジネスが、1980年に死者2500人以上を出したナポリ(Naples)の大地震の時のように、被災地の再開発事業に乗り出してくる可能性を懸念する声もある。 

 地震による死者は、8日夜までに272人に達している。(c)AFP/Dario Thuburn
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