住宅着工激減で首相「我々にも責任」 周知不足認める 

2007年12月10日19時17分

 福田首相は10日の参院決算委員会で、耐震偽装事件を機に建築確認などの手続きが厳格化され、新規住宅着工の激減の主因と指摘されていることに関して「若干の準備の遅れがあったことについて、私どもにも責任があると思う」と述べた。審査の厳格化や新基準の運用などをめぐり、政府から自治体や業者などへの周知徹底が不足していたとの認識を示したものだ。

 加藤敏幸氏(民主)の質問に答えた。加藤氏が「厳格化は必要だが、官庁発の不況になりかねない」と指摘したのに対し、首相は「どうしたら国民生活や建築に影響を与えないかということに対する配慮が、若干遅れたかなと思う」と述べた。一方で、「新しい法律を緩やかに運用するのでは、それこそ将来に禍根を残す。ここは辛抱しどころだ」として、改正建築基準法の運用を大幅に緩和することには慎重姿勢を示した。
http://www.asahi.com/politics/update/1210/TKY200712100214.html