白保中・大原小、構造計算の新基準で体育館建設に遅れ

 去る6月20日から施行された改正建築基準法の影響により、改築工事が予定されている市立白保中学校と、竹富町立大原小学校の体育館建築確認申請が遅れており、着工にも支障が出ている。
 耐震強度偽装事件の再発防止などを目的に施工された制度で、建築確認申請に必要な構造計算に新基準が適用されることになったものの、国が認定する計算ソフトの開発が間に合わないという現状にある。

 白保中体育館改築は、実施設計を市内の設計事務所に発注し業者を選定、9月定例市議会で工事請負契約の承認を得て着工され、年度内の完成を予定していた。
 現時点では、9月市議会への請負契約の提案も厳しく建築確認申請には構造計算書を添付するため申請もできず、建築確認がなければ着工できないことから年度内の完成は厳しい見通しとなっている。
 だが新体育館の建設場所が現体育館西側に予定されており、旧体育館の取り壊しは完成後となることから完成までは今の体育館を使用でき、着工遅れにより学校行事に支障をきたすことはないようだ。
 一方、旧体育館が取り壊され新体育館建設計画が進められている大原小学校でも建築確認申請が遅れ、当初予定から着工が大幅にずれ込む。
 町教委は9月町議会に同校体育館の工事請負契約を提案し、年度内完成を目指したいとしているが、年度内完成ができないときには卒業式や入学式に影響が出そうだ。
八重山毎日新聞社