鶴ケ島のマンション 耐震強度不足で 長谷工に売却 解体へ

2007年8月29日

 田村水落設計(富山市)による耐震偽装問題で、建設中に耐震強度不足が判明した鶴ケ島市の分譲マンション「アップルガーデン若葉駅前」について、県は二十八日、アパグループから提出された報告書を受理した。アパグループは、同マンションの事業を中止し、土地・建物を長谷工コーポレーションに売却するという。

 県によると、アパグループは事業中止と売却のほか、土地・建物引き渡しまでの安全対策の徹底を約束、八月末まで現場の安全対策工事を実施し、九月末ごろに土地・建物を引き渡すと報告した。長谷工側は、現在建設中の建物は利用せずに、新たな事業計画を策定した上で解体する予定。新事業計画は現在白紙状態で解体時期も未定という。

 同マンションは今年三月、構造強度が建築基準法に定められた数値の半分程度しかないことが判明、震度6強の地震で倒壊の危険性があるとされていた。県は今後、長谷工側に対して、引き渡し以降の安全対策などを指導していく方針。 (萩原誠
http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20070829/CK2007082902044710.html