静岡のマンション、国交省調査で3件目の耐震強度不足

 全国の分譲マンションなど389件を無作為抽出して耐震強度などを検証する全国調査で、国土交通省は24日、新たに静岡市の分譲マンション1件が設計ミスにより耐震基準の68%と強度不足に陥っていたと発表した。

 同調査で強度不足が確定したのは3件目。

 問題の建物は、2002年5月に同市が建築確認した10階建ての分譲マンションで、同市内の月岡彰・1級建築士が構造設計を担当した。国交省は、月岡建築士が過去に手がけた他のマンションについても調査する。

 耐震強度の計算結果が印字される構造計算書の最後のページだけが途中段階のものと取り違えられ、計算の前提となる建物の荷重の見積もりも甘かったため、強度不足に陥ったという。

 静岡市に対し、月岡建築士は、「忙しくて不完全な構造計算書を提出した。部下に指示して正しいものと差し替えようとしたが、計算書の一部を取り違えてしまった。意図的ではない」と説明しているという。

(2007年4月24日23時32分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070424ic22.htm