耐震強度不足の疑い 静岡市のマンション
2007/03/17
 静岡市駿河区内に建つ10階建てのマンションに耐震強度不足の疑いが強まり、国土交通省からの連絡を受けて検証作業を進めてきた市が16日夜、本格調査に入る方針をマンション住民の代表に伝えた。
 マンションは平成14年の建築で、36世帯が入居する。市内の販売会社が大手ゼネコンに発注して建設し、市が建築確認を行った。
 耐震データ偽造事件を巡り、国土交通省が全国の10階建て程度のマンション約400棟を無作為抽出して実施したサンプル調査(書類調査)で、このマンションの耐震強度が基準を下回った。同省からの連絡を受けた市が、建築確認申請時に使われた構造計算書の内容が適正かどうかを再計算したところ、同様の疑いが浮上したとみられる。
 住民代表への説明を終えた市の担当者は「構造計算書の検証で、計算表の入れ替えをうかがわせる不自然な個所が見つかった。早急な作業を進めている」と話した。
 市は今後、このマンションが建築基準法に適合しているかどうか、耐震基準を満たしているかどうか―などを、本格的に再検証する。今回は途中経過の報告で、調査終了を約1カ月後と見込んでいる。
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