アパホテルの「積載荷重」 法令目安の半分で構造計算

 耐震強度偽装問題が発覚した京都市の2ホテルは、家具などを置いて床や柱へかかる「積載荷重」を、建築基準法施行令の一般的な目安のほぼ半分に設定し構造計算していたことが27日、京都市の調べで分かった。

 市は「積載荷重を少なくし、材料費を安くあげようとした可能性がある」と指摘。設計した田村水落設計(富山市)の水落光男一級建築士は「トータルな判断で、コスト削減は関係ない」と反論している。

 市によると、積載荷重は室内に置く家具などの総重量に応じ設定。ホテルの床は「居室」の目安、1平方メートル当たり180キロとするケースが多いが、「アパヴィラホテル京都駅前」「アパホテル京都駅堀川通」とも100キロで、算出の根拠となる家具などの設置状況を示す書類も添付していなかったという。

 積載荷重の判断は設計者に任せられ、法令違反にはならないが、市都市計画局は「目安より軽く設定するなら根拠を示すべきだ」としている。

 水落建築士は26日、「『1平方メートルあたり100キロ』という日本建築学会の指針を採用した。安全性にも問題ない」と話した。

(2007/01/27 12:58)
産経ニュース
これは、偽装ではなく審査ミスでは?