宮崎県工事で談合の疑い 知事支援の社長逮捕へ '06/11/16

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 宮崎県発注の公共工事で談合が行われていた疑いが強まり、宮崎県警捜査二課は十六日、競売入札妨害容疑で東京の設計コンサルタント会社社長(56)宅や会社を家宅捜索した。社長から事情聴取しており、容疑が固まり次第逮捕する方針。

 会社社長は、安藤忠恕宮崎県知事の支援者。知事の後援会が後援会元幹部に五千万円を提供していた問題で現金の運び役をしており、同課は公共工事をめぐる疑惑や五千万円提供の経緯について解明を進める。

 また、捜査二課は県土木部幹部からも発注の経緯について説明を求めているもようだ。

 安藤知事は十六日、県庁内で取材に応じ「談合は絶対あってはならない」とした上で、事情聴取を受けている会社社長について「何度か会ったことはある」と語った。

 同課は十月末、電磁的公正証書原本不実記録容疑などで五千万円を受け取っていた後援会元幹部石川鎮雄容疑者(68)を逮捕している。

 調べでは、会社社長は昨年十一月の災害復旧工事の設計を受注するため談合した疑いが持たれている。会社社長は二〇〇四年から〇五年まで、毎月八十万円の顧問料を石川容疑者に支払っていた。同課はこうした現金の趣旨についても詳しく事情を聴いているもようだ。

 会社社長は〇三年九月末ごろ、安藤知事の後援会が石川容疑者に五千万円を提供した際に現金の運び役を務めていた。
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