市再生機構マンション、1棟が耐震強度独自基準下回る

 東京都八王子市のマンションの住民側が建物の耐震強度不足などを指摘していた問題で、分譲した都市再生機構は11日、日本建築構造技術者協会(JSCA)の検証の結果、1棟の耐震強度が同機構の独自基準を下回っていたと発表した。同機構は住民と協議して補修か建て替えを進める考え。

 同機構は建設時の構造計算書を紛失しており、JSCAが現存する図面から新たに構造計算書を作成。建築基準法より厳しい同機構の基準で耐震強度を算出したところ、基準値に満たなかった。同機構は「建築基準法に違反しているとはいえず、居住者が緊急避難する必要はない」と話している。

 また、住民の求めで同機構自らが再計算した際にミスを繰り返したことについて、同機構は「担当者が計算方法の解説書を読み誤った」と謝罪した。 (21:07)
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