前知事側、弟から2000万円を報告書に記載せず・福島談合

 福島県公共工事を巡る談合事件に絡み、佐藤栄佐久前知事(67)の陣営が2004年の知事選前に、実弟の佐藤祐二容疑者(63)=刑法の談合容疑で逮捕=から少なくとも現金2000万円の提供を受けながら、前知事の政治団体や知事選の収支報告書に記載していなかったことが4日、関係者の話で分かった。現金は選挙資金として渡されていたという。

 東京地検特捜部もこうした事実を把握、政治資金規正法公職選挙法に抵触する可能性もあるとみて、陣営幹部を務めた県議や政治団体幹部らの事情聴取を集中的に進める一方、祐二容疑者の提供資金が、県発注工事の受注業者から渡っていなかったかについても解明を急いでいる。 (07:00)
経済、株価、ビジネス、政治のニュース:日経電子版