「経営関知せず共謀ない」 篠塚被告、粉飾など否認

 耐震強度偽装事件で建設業法違反(虚偽申請)の罪に問われた木村建設熊本県八代市、破産)の元東京支店長篠塚明被告(45)の公判が20日、東京地裁(登石郁朗裁判長)で開かれ、被告人質問で篠塚被告は「木村建設は社長のワンマン会社。経営に関知せず、粉飾決算や虚偽の書類申請で共謀したことはない」とあらためて否認した。

 木村建設は1997年、債務超過状態に陥り、会社存続のため粉飾決算を続けたとされる。検察側の質問に対し、篠塚被告は「会社が赤字とは考えなかった。経営が成り立っていると認識していた」と主張。

 2004年6月期決算で未完成だったホテル工事の売上額を計上、財務諸表を粉飾したとの検察側指摘にも「東京支店の売り上げ目標を確保するためだった。粉飾した覚えはなく(虚偽申請のため)繰り上げたという認識もなかった」と反論した。

 偽装事件発覚後、眠れずに体重が30キロ減ったという篠塚被告は「姉歯(秀次被告)を信用し使い続けたのは自分の責任。深く反省する」と述べたが、逮捕、起訴された経過について「全く納得いかない。マスコミ、国会で取り上げられ、事件の中心人物と(誤解)された」と訴えた。

 次回公判は27日に開かれ、検察側が論告求刑、弁護側が最終弁論し結審する予定。

(2006/09/20 20:34 更新)
http://www.sakigake.jp/p/news/national.jsp?nid=2006092001000834