水谷建設脱税、福島県知事実弟の会社も捜索

 水谷建設の脱税事件で、特捜部による関連先の捜索は、三重、福島、埼玉県や東京都内などで行われ、夜まで続いた。

 午前9時前から始まった三重県桑名市水谷建設本社の捜索は約10時間に及んだ。佐藤栄佐久福島県知事の実弟が社長を務め、水谷建設と土地取引があった紳士服縫製販売会社「郡山三東スーツ」(福島県本宮町)では、捜索中、ブラインドカーテンが下ろされ、中の様子はうかがえなかった。同県郡山市にある実弟宅には約20人が捜索に入り、夕方までに段ボール箱約50個分の資料を押収した。

 さいたま市北区にある「小尾建設」社長・小尾文男容疑者(58)の自宅では、係官7人が銀行からの借用書などを押収。午後1時半ごろ捜索は終了し、係官に続いて小尾容疑者もスーツ姿でマンションを後にした。

 このほか、水谷建設からリベートを受けたとされる東京都港区内の建設会社には午後1時過ぎ、係官8人が捜索に入った。同社を設立した元警備会社役員の自宅(港区)には、午前10時半ごろ、係官4人が到着したが、家人が不在のため中に入れず、30分余りで引き揚げた。

(2006年7月9日0時34分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060708it12.htm