姉歯物件、「最初の耐震偽装」を確認・99棟目

 東京都中央区は16日、1997年5月に建築確認した区内のマンション「ゼファー月島」で、元1級建築士姉歯秀次被告(49)=建築基準法違反罪などで起訴=による偽装が確認されたと国土交通省に報告した。同被告による偽装物件はこれで99棟目。

 姉歯被告は昨年12月の国会証人喚問で最初の偽装は、98年の「グランドステージ池上」(東京・大田)としていた。しかし、警視庁などの合同捜査本部の調べに対し、「最初は97年の中央区のマンション」と供述したことから、中央区が再調査していた。

 姉歯被告は、偽装の動機についても、証人喚問では「木村建設熊本県八代市、破産手続き中)の元東京支店長から鉄筋を減らすよう圧力を受けた」と証言しながら、捜査本部の調べには「多く仕事をこなし収入を得たかった」と供述。

 捜査本部は姉歯被告の証人喚問での証言が議院証言法違反(偽証)の疑いがあるとみて捜査している。 (23:00)
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