滝川でも耐震強度不足物件 浅沼氏関与 共同住宅1棟0・92  2006/05/30 13:56

 浅沼良一・二級建築士による耐震強度偽装問題で、滝川市内の共同住宅一棟が、耐震強度が国の基準の一・○を下回る○・九二だったことが三十日分かった。建築確認を行った道は今後、建築主に対して構造計算書の再計算を要請し、補強工事などの措置を求める。

 滝川の物件名は公表されていないが、二○○三年度に建築された鉄筋コンクリート造り七階建ての共同住宅(十五戸)。浅沼氏が関与した物件で耐震強度不足が確定したのは、札幌市の九棟と小樽市一棟に続き、今回で十一棟目となる。

 耐震強度が○・九二となったことについて、道は住民に対して「震度5強程度の地震で、ただちに人命に危害を及ぼすような倒壊などの被害を生じるおそれはない」としている。

 建築確認業務については、道管轄の人口十万人未満の地域で浅沼氏による耐震強度不足が明らかになったのは今回が初。道管轄の八支庁二十五棟のうち、残りの二十四棟は三十日までの道の調査で「問題なし」との結果になった。

 強度不足が明らかになった滝川の共同住宅の建て主は「驚いている。今後の対応は検討中で、現時点でのコメントは差し控えたい」としている。
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060530&j=0022&k=200605302244