「鉄筋多い」と減量指示 内河総研所長の意向か

 耐震強度偽装事件で、奈良市の「サンホテル奈良」の設計コンセプトを決める会議で、総合経営研究所(総研、東京都千代田区)が平成設計(同区、破産)に「内河健所長が最近のホテルは鉄筋量が多過ぎると言っている。今回は削減目標を達成しろ」と指示していたことが18日、関係者の話で分かった。

 総研の四ケ所猛チーフコンサルタントが発言、平成設計山口時也代表らが指示を受けた。警視庁などの合同捜査本部もこの指示を把握しており、内河所長の意向が強度不足のホテル建設につながった可能性があるとみている。

 同ホテルの耐震強度は基準の44%で、工事代金の一部を詐取したとして詐欺容疑で木村建設熊本県八代市、破産)社長の木村盛好容疑者(74)らが逮捕されており、合同捜査本部は社員から事情聴取するなど総研側の関与を調べている。

(共同)
(2006年05月19日 02時06分)
http://www.tokyo-np.co.jp/flash/2006051801006676.html