マンション販売中止さらに1棟 業者「構造含め万全に」 札幌  2006/04/23 23:43

 新日鉄都市開発と東京建物(いずれも東京)の二社が、札幌市内に建設中だった分譲マンションの販売を中止し、入居予定者との契約解除を申し入れていたことが二十三日、分かった。二社は申し入れの理由を「構造計算を含め万全を期すには相当の時間を要するため」などとし、耐震面での課題について入居予定者に説明している。

 このマンションは札幌市西区山の手三の五の「デュオーレ山の手」。二十日に販売中止を公表した三菱地所のマンションと同じ札幌市内の一級建築士事務所が構造設計を請け負い、埼玉県の無資格の業者が下請けした。

 日本ERIが昨年七月に建築確認し、地上十五階、地下一階になる予定だったが、建設は中断している。

 開発した二社から説明を受けた入居予定者によると、耐震強度建築基準法の基準値を超えており、構造計算書に改ざんはないという。申し入れの理由について「構造計算以外にも問題があるかどうかを確認中で、構造計算を含め万全を期すには、十二月の入居期限までに引き渡しできない」と説明されたという。

 新日鉄都市開発は「契約者への説明が終わった段階で公表する」としている。
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060424&j=0022&k=200604232347