小樽でマンション強度不足 鹿島、2百世帯に退去要請



 札幌市などの耐震強度偽装問題で、北海道小樽市は18日、浅沼良一・2級建築士が構造計算した小樽市内の賃貸マンション1棟の耐震強度が基準の54%しかないことが分かった、と発表した。

 設計、施工し現在は所有している大手ゼネコン鹿島(東京)は同日夜までに、約200世帯に対し補強工事のため5月下旬までに一時退去するよう求めることを決め、要請を始めた。

 強度不足は、鹿島の自社調査で下層階の耐震強度が54%しかないことが分かった。ただ同社は「震度5強程度で倒壊することはない」と説明している。

 小樽市などによると、マンションは単身者向けの10階建てで1999年に完成。小樽市が建築確認しており、同市は再調査で最終的な強度を確定させる方針。鹿島は住民の転出費用などは全額負担するという。

(初版:4月19日0時37分)
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