耐震偽造:浅沼建築士のマンション、新たに2棟が基準以下

 浅沼良一2級建築士による札幌市のマンションの耐震データ偽造問題で、これまでに検証が終わった6棟のほかに、5棟の結果が17日、新たに分かった。2棟が国の耐震基準1.0未満で、うち1棟はこれまでの判明分で最低の0.68。もう1棟は0.73だった。残る3棟は耐震強度に問題はなかったが、データの一部に偽造が見つかった。

 問題の2棟は、民間機関の日本ERI札幌支店が建築確認した賃貸マンション。北海道電力のグループ会社「北電興業」(札幌市中央区)が建設した物件と見られる。

 耐震強度0.68のマンションは04年に建築確認され、05年3月に完成。23戸のうち現在も15戸に入居している。もう1棟は0.73で、今年1月に完成したが、入居はまだ始まっていない。北電興業は「市から正式な知らせがなく、何も分からない」と話している。

 浅沼建築士が偽造を認めた33棟のうち、今回で計11棟の検証が終わり、うち6棟が国の基準以下だった。【去石信一】

毎日新聞 2006年4月18日 3時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20060418k0000m040164000c.html