東海地震説に「間違い」 提唱30年 石橋教授が見解

 1976年(昭和51年)に駿河湾地震説(後の東海地震説)を唱えた神戸大理学部地球惑星科学科の石橋克彦教授(62)=当時東大理学部助手=が今年に入って、静岡新聞社の数回の取材に応じ、地震発生のメカニズムと切迫性についての当時の解釈が結果的に間違っていた―とする考えを明らかにした。「駿河湾地震東海地震)は1944年(昭和19年)の東南海地震の割れ残りで、すぐにも起こるかもしれないと考えた。30年たって、現実にまだ起こっていないのだから、『割れ残り』という解釈は間違っていたと言われても仕方ない」という。東海地震説が世に出てから丸30年。東海地震予知研究や地震防災対策、法整備などの起点になった学説の提唱者が自ら「間違い」を口にしたことで、東海地震対策が大きな転機を迎える可能性も出てきた。
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