物件名公表めぐり苦慮 札幌市、訴訟を懸念

 耐震強度偽装が疑われるマンション名の公表をめぐり、札幌市が苦慮している。不動産業界や市民からは公表を求める声が強いが、「風評被害で訴訟を起こされる懸念もある」(市幹部)ためだ。国土交通省は「耐震基準を下回ったマンション名は公表が望ましい」としており、同市は公表に踏み切るタイミングを計っている。
 札幌市は27日の市議会で4棟が耐震基準を下回ったとの調査結果を報告するが、物件名や元請け業者の公表は見送る。ある幹部は「福岡の件があるので(物件名は)軽率には出せない」と話す。福岡の構造計算書偽造問題では設計会社元代表と、マンション名を公表した福岡市の対立が続いている。
2006年03月26日日曜日
http://www.kahoku.co.jp/news/2006/03/2006032601005792.htm