札幌耐震偽装、元請け名公表方針 市、監督責任を重視  2006/03/23 12:35

 浅沼良一・二級建築士(47)による耐震強度偽装問題で、札幌市は二十三日までに、同建築士が手がけた建物の耐震強度の再検査で、国の基準一・○を下回ることが確定した物件について、同建築士に構造計算を依頼した元請け設計業者名を公表することを決めた。建築士法違反の疑いで元請け業者の聴取を行っている道と共同で、早ければ四月中に公表する。

 浅沼建築士は、札幌市内で手がけた建物七十八棟のうち、三十三棟での偽装を認めており、浅沼建築士に構造計算を依頼した設計業者は七社ある。

 建築士法上、二級建築士がマンションなど一定規模以上の建物の構造計算書を作成する場合、一級建築士の監督を受けなければならないとされており、札幌市などは元請けの一級建築士監督責任が免れないと判断した。

 同市は三十三棟の再検査が四月末までかかるとみている。公表時期を、全三十三棟の結果判明後にするか、一定数の物件の結果がまとまった中間段階とするかは、道や国土交通省と協議して決める。
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060323&j=0022&k=200603233776