横浜の「非姉歯」マンション強度64%、市が是正勧告

耐震強度偽装
 設計ミスによる耐震強度不足が判明した横浜市鶴見区の分譲マンションについて、横浜市は18日、強度は基準の64%だったと発表した。

 震度5強程度の地震で壁にひびが入る可能性があり、市は同日、住民に基準を満たすような工事を行うよう是正勧告した。

 建築確認をした日本ERI(東京都港区)は同日の住民説明会で、審査が不十分だったと謝罪、補強案の提示や一部費用負担をする考えを示した。

 マンションは「セントレジアス鶴見」(10階建て、37戸)。市によると、構造設計をした「田中テル也構造計画研究所」(東京都杉並区)が、強度45%の設計で建築確認を申請し、ERIは耐震壁の強度不足を指摘した。

 同研究所は、コンクリートなどの強度を増さず、鉄筋の太さと数量だけを変更し、断面積を2倍に修正。強度の再計算はしなかったが、ERIは、そのまま確認済み証を交付した。市は、同研究所について、「構造計算の能力に疑問がある」とした。

 同研究所の担当者は、市の調査に対し、他の物件でも同様に指摘を受けて構造計算を修正したことがあるとしている。

(2006年2月18日20時15分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060218i111.htm?from=main1