無資格社員が構造計算 横浜の強度不足マンション

2006年02月19日00時15分

 耐震強度不足が明らかになった横浜市鶴見区のマンション「セントレジアス鶴見」の構造計算は建築士資格のない社員が行い、建築士のチェックも受けていなかったことが18日わかった。市によると、確認検査機関の日本ERIに不備を指摘された後のやり直しも同じ社員が行っていた。この社員は市の聴取に対して「(確認検査機関に)改善方法を指摘されると勉強になった」などと話したという。

 構造計算を担当したのは田中テル也構造計画研究所(東京都杉並区)。建築士が作業を無資格の補助者に手伝わせることは違法ではないが、市によると、社員が作成した計算書は同研究所の1級建築士のチェックを受けることなく提出されたという。

 同研究所は「担当者がいない」として構造計算書が作成された経緯についての取材に応じていない。

 同マンションは設計ミスと建築確認での見逃しの二重ミスの結果、屋上の構造物の重量の入力漏れなどがあり、強度が基準の0.64しかないことがわかっている。
http://www.asahi.com/national/update/0218/TKY200602180333.html