耐震偽造 木村建設グループ、「平成設計」も自己破産へ


 耐震強度の偽造が表面化して事実上、経営破たんした木村建設八代市)グループの平成設計(東京都千代田区)が裁判所に自己破産を申し立てる手続きを進めていることが二十八日、分かった。平成設計は、姉歯建築設計事務所(千葉県市川市)が関与した耐震強度が基準に満たないとみられるビジネスホテルの設計を受注していた。

 木村建設代理人弁護士などが明らかにした。平成設計は、木村建設の施工物件以外にも、姉歯建築設計事務所が構造計算に関与したとして営業を休止したビジネスホテル「エクセルイン渋川」(群馬県渋川市)の設計を担当していた。さらに三重交通グループの「三交イン名駅前」(三重県桑名市)と「三交イン静岡」(静岡市)、京王電鉄グループの「京王プレッソイン五反田」(東京都品川区)などの設計も受注していた。八代市木村建設本社所在地に支店を置いている。

 平成設計の破産手続きは、木村建設と並行して進められている。代理人弁護士らによる自己破産の要件確認や財務内容の整理などが手間取っており、木村建設の破産申し立てよりずれ込む見通しという。従業員十二人を解雇、二十八日、離職票ハローワーク八代に提出した。

 同社は、木村建設のビジネスホテル設計部門として一九八九年に設立。木村盛好木村建設社長の妻と取締役一人ら計三人が共同で代表取締役に就いている。
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