規格外生コンに大臣認定/『違法』コンクリートを追認社会2009/03/03

 生コン製造販売会社「六会コンクリート」(藤沢市亀井野)が砂の代わりに溶融スラグを混ぜたJIS規格外の生コンを出荷していた問題で、国土交通省が県内の建築物約十件で使われた生コンについて、建築基準法に適合した建築材料として大臣認定したことが二日、分かった。一連の問題で規格外の生コンが認定されたのは初めて。これらの物件は現在は同法違反となっているが、今後は各自治体が適法化作業を進める。

 この問題をめぐっては、神奈川生コンクリート協同組合(横浜市神奈川区)などが、大臣認定に必要な生コンの性能評価を昨年十二月十七日に民間機関に申請、審査結果を基に認定を申請していた。国交省は物件ごとに審査し、安全性が確認できた物件については、この生コンを基準に適合する建築材料として、二月十八日付で大臣認定した。

 県内にはこの生コンを使用したことで建築基準法違反となっている建築物が七十件あるが、今回大臣認定されたのは、比較的小規模な約十件とみられる。

 横浜市内では違反とされた物件十五件のうち、横浜市栄区の集合住宅一件について是正条件付きで認定され、同市が施行者に是正内容を指導し、工事が再開された。今後は指導通りに是正されたかを市が確認した上で、適法物件になるという。
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