ダイア建設が倒産、負債総額300億円

2008.12.19 23:04
このニュースのトピックス:金融危機
 「ダイアパレス」シリーズのマンションを展開する東証2部上場のダイア建設が19日、東京地裁民事再生法の適用を申請し、事実上、経営破綻(はたん)した。負債総額は約300億円。ダイアパレスの販売実績は約2000棟10万戸に上るが、市況低迷による販売不振で資金繰りが悪化した。
 同社は昭和51年設立。バブル期にはホテル事業に進出するなど事業を拡大したが、バブル崩壊で多額の不良債権を抱え、平成15年3月期に債務超過に陥った。
 その後、産業再生機構の支援を受け、賃貸アパートの大手企業が筆頭株主となり財務体質を強化し、いったんは再建を果たした。
 しかし、米国の低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)を発端とする不動産市況の悪化で販売が低迷。今年10月以降の金融危機が業績不振に拍車をかけ、21年3月期は最終損失65億円と2期連続の赤字に転落する見通しとなったため自主再建を断念した。今後は支援企業を探し、再建を目指す。
 産業再生機構の支援を受けた再建企業の破綻は、19年7月に自己破産したアメックス協販に続き2例目。帝国データバンクによると、ダイア建設の破綻により今年の上場企業の倒産件数は34件となり、14年の29件を上回り戦後最悪を更新した。
 東京証券取引所は19日、同社を来年1月20日付で上場廃止にすると発表した。
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/081219/biz0812192304023-n1.htm