イタリア村:設計業者「名義貸し」か 名古屋

 名古屋港イタリア村名古屋市港区)の建物の一部が市の建築条例に違反して木造になっていた問題で、実際に建物を設計した業者が、市に提出された書類の業者名と異なることが10日、分かった。業者間で「名義貸し」が行われた可能性が高く、市は名義貸しなどを禁止した建築士法に抵触する疑いがあるとみて、関係者から経緯などを聴いている。

 市住宅都市局によると、条例違反のあった建物14棟については、東京都内と名古屋市内の民間の2審査機関が建築確認審査を実施し、05年1月以降、確認済み証を村に交付するとともに、村が作成した建築計画概要書を市に送付していた。

 この概要書には、設計業者名として名古屋市内の2設計事務所の名が記されていたが、市が今月聞き取りしたところ両事務所は、実際は村の運営会社である名古屋港イタリア村のグループ会社「CRIデザインオフィス」(東京都)が設計したと認めた。聞き取りでCRI社の幹部は「設計事務所が得意とするのは大規模な鉄骨の建物で、木造については自社の範ちゅうだった」などと釈明したという。【影山哲也】

毎日新聞 2008年3月11日 2時30分
http://mainichi.jp/select/biz/news/20080311k0000m040160000c.html