水落建築士免許取り消しへ 耐震強度偽装で国交省方針

 国交省は12日、ホテルなどの構造計算書を偽造し、建築基準法に違反したとして田村水落設計(富山市)の水落光男1級建築士を免許取り消し処分とする方針を決めた。14日に同省で開く中央建築士審査会で同意を得て、正式決定する。

 水落1級建築士については、構造計算を担当した京都市大阪市のホテル計3件と成田市のマンション1件の計4件で計算書の改ざんや計算ミスが判明。いずれも耐震強度不足となっており、各市は建築主に是正措置を求めている。

 国交省は先週初め、建築士法に基づき行政処分に向けた聴聞を実施したが、水落建築士は、京都市のホテルについて偽装を否定するなど、これまでの主張を繰り返したという。

 同省は、田村水落設計がかかわった17都道府県の計226物件について偽装などの調査を関係自治体に指示。うち139件が問題なしとされたが、3件で偽装が発覚、1件で計算ミスがあり耐震強度も不足していた。

(共同)
(2007年03月12日 22時07分)
http://www.tokyo-np.co.jp/flash/2007031201000699.html