発電風車倒壊、基礎部分に問題か

 東通村岩屋の「岩屋ウインドファーム」の発電用風車一基が倒壊した問題で、経済産業省原子力安全・保安院は本紙の取材に対し十五日、「基礎の外周鉄筋が基礎部分をつなぐ(一体化する)役目を果たすことができず、結果として風車が倒れたのではないか」とし、基礎部分が十分な強度を発揮していなかった可能性を指摘した。

 コンクリートの基礎部分は二段構造となっており、上段・下段(深さ各二メートル)を貫く外周鉄筋(百五十二本、直径二・九センチ)と内周鉄筋(六十四本、直径一・九センチ)が通っていた。

 倒壊した発電用風車の破断部分は、基礎の上段と下段の間で、外周鉄筋の内側がすっぽり抜けたような形となっている。

 内周鉄筋は一様に破断した部分でちぎれていたが、外周鉄筋のほとんどは、基礎上段が抜けた穴の内側にむき出しの状態で残っていた。

 原子力安全・保安院は破断面の異常を指摘しつつも、その原因については「現時点では判断できない」と述べるにとどまり、設計・施工のミスについては今のところ言及していない。
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2007/20070116085905.asp