鹿島:事務所を家宅捜索 羽田空港工事で詐欺容疑

2009年11月25日 10時3分 更新:11月25日 11時24分

 羽田空港(東京都大田区)の新滑走路建設工事を巡り、大手ゼネコン「鹿島」(港区)が国土交通省の承認を受けずに、別の工事現場から出た砂利を埋め立てに不正転用した問題で、警視庁組織犯罪対策3課は25日、同社の現場事務所(江東区)など7カ所を詐欺容疑で家宅捜索した。押収した資料を分析し、転用の経緯などを詳しく調べる方針。

 捜査関係者らによると、鹿島は国交省に岩を砕いた「岩(がん)ずり」を埋め立てに使用すると届けていた。しかし、鹿島の下請け業者が08年10月、横浜市中区の建設工事現場から搬出された砂利約1190立方メートルを転用。本来、使用すべきだった資材費や運送費計約470万円をだまし取った疑いがもたれている。

 鹿島広報室は「協力会社への指示の不徹底により承認を受けていない石材を誤って投入する過失があったことは事実だが、組織的不正、工事代金の詐取というような事実は一切ない」とコメントした。

 鹿島は国交省から厳重注意を受け、今年8月に砂利を撤去したが、国交省は今月10日、詐欺容疑で警視庁に被害届を提出していた。【川崎桂吾、内橋寿明】
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