違法建築、是正指導せず 「見逃し」働き掛け後

 大阪府高槻市のマンション建設をめぐり、高槻市議段野啓三容疑者(66)=あっせん収賄容疑で逮捕=が市の担当者に違法建築の見逃しを働き掛けたとされる2005年9月以降、マンションを建設した不動産会社「リケン」に、市が是正指導していなかったことが4日、大阪府警捜査2課の調べで分かった。

 捜査2課は同日、高槻市役所内にある市議会や担当課を家宅捜索し、段野容疑者と、リケン社長長谷川宜徳容疑者(63)=贈賄容疑で逮捕=を送検。口利きの経緯を詳しく調べている。

 調べでは、市は05年8月、リケンが建設した同市野見町のマンションが建ぺい率などで規定値を超える違法建築であることを確認。同月中に担当者を市役所に3度呼び、改善を指導した。

 しかし、リケンの依頼を受けた段野容疑者が9月上旬、市幹部を呼び出し、市役所の議員応接室で説明を求めるなど違法建築の見逃しを働き掛け、市はその後、是正指導していなかったという。

2008/06/04 11:52 【共同通信
http://www.47news.jp/CN/200806/CN2008060401000297.html